2011年06月03日

資生堂は動物実験廃止にどう取り組んできたか〜第三回円卓会議速報

昨日6月2日、資生堂にて「第三回化粧品の成分のための動物実験廃止を目指す円卓会議」が開かれました。
テーマは「廃止に向けた取り組み進捗共有」「参加者の連携の可能性」「今後の円卓会議の進め方」。
このうち今日は最も気になる資生堂の取り組みの進捗について報告します。

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【2011年3月の自社での動物実験の廃止について】
2011年3月30日をもって自社施設における動物実験を終了、2011年4月5日をもって自社施設の稼働を停止した

【「動物実験審議会」への第三者の参加について】
2011年4月より、外部機関にて動物実験を実施する際に、社内の動物実験審議委員会へ外部有識者として医師と獣医師の2名を参加させることを決定した

【実験動物の使用数の推移について】
2001年の使用動物数を100とした場合の指数は、
  02年 − 82
  03年 − 69
  04年 − 69
  05年 − 66
  06年 − 54
  07年 − 51
  08年 − 55
  09年 − 32
  10年 − 53
と推移してきており、2011年度は32という数を目標値とした。
2009年(32)から2010年(53)で増加しているのは、中国の規制当局が中国にて使用実績のない成分について中国に輸出するメーカーに動物実験を義務付けたためであるが、今後は中国への輸出の際、動物実験の必要のない成分を吟味して処方することを検討している

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EUにおける販売禁止の例外とされていた動物実験も含めて完全禁止とする2013年のデッドライン(※)が延期されるのではないかという懸念が広がっていますが、「EUの禁止が延期されるかどうかで資生堂の外部委託も含めた全面廃止の時期が左右される理由はないはずだ」と質すと、資生堂は「EUの延期如何に引っ張られるつもりはない」と言明。

実験動物の使用数の推移について、2001年の使用数を100とした指数で示すのみで実数が示されていませんが、資生堂は「実際の数は示すつもりはない」。

「6月に円卓会議を開くのは株主総会対策ではないか?」という指摘に対しては「本来なら3月をもって自社での動物実験を廃止した報告も含めて4月中に開催するはずだったが、震災の影響で対応に追われ、叶わなかった」。3月末で自社での実験を廃止した件についてウェブサイトで公表していないのは「ケアレスミス」だそう。

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これ以外のテーマについては改めて報告します。

本円卓会議の模様は、近日中に、資生堂の公式ウェブサイトに掲載される予定です。



※EUでは、2004年9月から化粧品の完成品について、2009年3月から化粧品の原料について、動物実験を行うことは禁止されています。また2009年3月から、他国で動物実験が行われた化粧品の完成品と原料の取引(輸入販売など)も禁止されていますが、取引に限っては、代替法の確立が難しいとされている3種類の実験(反復投与毒性、生殖毒性、毒物動態)については動物実験が猶予されています。その3種類の例外についても2013年には全面的に禁止することが予定されています。

posted by 化粧品プロジェクトスタッフ at 23:11 | TrackBack(0) | 対企業
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